2009年06月30日

最近夢中で読んだ本の話、柴崎友香、ヴィカス・スワラップ

柴崎友香、「その街の今は」
この本、ゆっくり大事に読んだ。
今暮らしている大阪が舞台だ。
本町界隈、心斎橋界隈。ミナミのあちこち。
大好きな街角話だ。こんな風に自然に自分の暮らしているあたりを
描けたらいいなと思った。昔の写真と今の風景。
変わっていくなかに変わらないモノがある。
変わって欲しくないモノがある。
自分やまわりの暮らしを穏やかな暖かい目で見ているように思える。
「いいなあ」
お大師さんの日に、四天王寺の市に今度行ってみよう。
やっぱり大阪っていいとこやねえ。

ヴィカス・スワラップ、「ぼくと1ルピーの神様」
時間をおきながらであるが、インドが舞台の小説を3冊読んだ。
ジョン・アーヴィングの「サーカスの息子」、アラヴィンド・アディカの
「グローバリズム出づる処の殺人者より」の3冊だ。
やはり巨匠、ジョン・アーヴィングのものが一番小説としてはよかったと
思ったが、3冊とも前に行ったことがあるインドを懐かしく想い起こさせて
くれるものであった。
IT最先端の国、遠く離れたアメリカの巨大なビジネスの現場をアウトソーシング
しているその真っ只中に巨大な貧困がある。それに逃れられないカーストがある。
雨が降ったら道が泥水であふれ、電柱が倒れている。
道端のテントで暮らしている人はどうなるんだろう。
二十幾つもの州があってそれぞれ言葉も制度も微妙に違うそうだ。
だから共通語は英語しかないと、必死で英語を覚えて這い上がるのだそうだ。
インドで一番おどろいたのは、「同意の印は首を横に振ること」だ。
これには何時までたってもなじめなかった。
何か説明して、首を横に振られると、「ああ、気に入らないんだ」とつい思って
しまった。
この映画でも、司会者がそんなしぐさをしかけてあえて直しているような
ところがあったように思う。
あれは誰にもなじめないよねえ。

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毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。
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2009年06月29日

北京、「譚木匠」の柘植の櫛

前に、諸葛孔明の「出師表」の竹簡を買った話を紹介したことがある。
実はその店には、柘植の櫛を買いに行ったのだった。
「譚木匠」は昔から柘植の櫛の細工で有名なんだそうだ。
柘植と言っても同じものは中国にはなくて、「黄楊」という木がこれに
あたるのだそうだ。それを知って、この店に一度行ってみた事があるが
ちょうどオリンピックの再開発で閉店してしまっていた。
最近、前の店の近くに再オープンしたというので早速行ってみることに
したのだ。
さすがに店内はいろいろな素材で作った櫛がおいてある。
「黄楊の櫛」はこのあたりだと言うので、
「これはどう違うの?」と聞くと、
「細工が違う」と言う。「材料は同じです」と言う。
「本当かな?」とも思ったが、材料が同じなら無理に凝った細工の
ものを買わなくても、実用的な物の方がいいかなと思った。
それで、使いやすそうな、シンプルなものを選んだ。
安い。とても日本の柘植と同じとは思えない値段だ。

柘植には椿油だろうと思い、椿油も購入。
中国では椿油と言っても「知らない、通じない」だったので日本で
買ったが、これはとても具合がいい。
髪のすべりはいいし、静電気も起こらない。
実に使いやすいのだ。
こんなことなら、もっと髪の毛が多いうちに買っておけばよかった。
実は今となっては、櫛なんか殆ど必要ないのだ。
まあ、しゃれで使っていこう。

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毎週月曜はこだわりのモノの話です。
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2009年06月28日

天神橋で辛い中国料理

少々前になるが、ある昼下がり、たまたま天神橋5丁目あたりを通りかかった
ので、何か美味しいものを食べようと考えた。
「そう言えばこのあたりに辛い中国料理を食べさせる店があったはずだ」
と記憶を頼りに歩いてみたが、なかなか見つからない。思っていたよりも
更に先の方にあったのだ。
それでも、やっと発見。
店に入ったとたんにあの「麻辣」の懐かしい匂いが鼻を打つ。
「これや」と思わずニンマリした。
「何にします?」と言う事で、
「麻婆豆腐」、「一番辛くして欲しい」と言うと、
「一番辛いのは滅茶苦茶からいですよ。いいんですか?」と言う。
「大丈夫。辛いのは大好きやから」、「それに中国によく行って、
滅茶辛いの食べてるから大丈夫や」と元気よく答えた。
「そんなに辛いのが好きなら、他にもっと辛い料理ありますよ」
と言ってくる。「今日は麻婆豆腐を食べたい気分なんや」と言って
期待して待っていた。
「来た。来た」確かに辛いが、麻の味はもう一つだ。
後でそう言うと、最初から山椒が好きと言ってくれたら山椒を多くしたのに
との事だった。全体に味は悪くないし、辛さも日本では十分だろう。
ちょっと化学調味料の味がしたのは残念だが、美味しい店であった。
「双龍居」という店だ。
食べ終わって、煙草を一服つけようとしたら、隣の客から、
「今から私が食べるところやから、遠慮してくれませんか」と厳しげに
言われた。
さっき店の人に聞いたら、「吸っていい」って言ったし、灰皿もあるし、
とちょっとだけ割り切れない気持ちだ。
「禁煙席ならわかるけどなあ」、「禁煙の店に行ったら」とか
いろいろ思ったが、迷惑はかけてるんやろし、意地でも吸いたいというわけでも
ないから、すぐ火を消して表に出た。
こういうやりとり難しいね。

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2009年06月27日

寺山修司、「摩訶不思議のファインダー」展

先日、心斎橋界隈をうろついていた。ついでにちょっと本屋に寄ろうと
「アセンス」というところに行った。ここは最上階にアート関係の本が
おいてあって、結構珍しい絵画やアートの本があるのでいいところだ。
藤原新也の「西蔵放浪」という本もここで見つけた。
他では売ってない本がおいてあることもよくあって近くにきたら立ち寄る
ようにしている。
そういう具合で、4階に行くと、更に上の階で、寺山修司の写真展が
あると書いてある。「摩訶不思議のファインダー」展という事だ。
「これは面白そうだ」
寺山修司といえば、全く我らの世代の人だ。
全共闘の時代、サイケデリックの時代、「書を捨てよ、街へ出よう」の時代。
天井桟敷の時代だ。
その頃から、十分妖しく、摩訶不思議だったので、その頃の作品を
見せてくれるのだろう。
「やっぱりいいなあ」
時にはこういう世界に浸るのはいいものだ。
寺山修司といえば、俳句短歌の天才でもある。
状況を、鋭く独特の視線で切り取るのだ。
その心は、写真でも同じなのだろう。
「摩訶不思議な非日常がある」
しかし、摩訶不思議でも何でもない。
何故か深い悲しみがあるようにも見える。
今日はいいものに出会えた。

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勿論、この画は展覧会とは何の関係もなくて、ちょっとイメージを
思い出して見ただけです。
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2009年06月26日

発見。老泡盛。

家の台所をごそごそやっていたら、埃にまみれた泡盛を発見した。
陶器の瓶に入ったやつだ。封を切っていない。
買った覚えはない。誰かに頂いたか、家人が土産に買ってきたものだろう。
どうも記憶がない。
しかし、埃の具合からしてかなり時間が経ってそうだ。
表面を綺麗に洗うと、「泡盛 瑞浪」の文字が出てきた。
「おいしそう」
瓶も陶器だし、栓もコルクなので中で熟成している可能性はある。
なぜ、ほっておいたのかわからんけど、ずっと前に、それこそ、20年程
忘れていた泡盛の壺が見つかって、それを飲んだら実にまろやかになっていて
コクもあって美味しかったのを思い出した。
「これもいけるかもしれん」
期待して飲んでみた。前の時程の強烈な感動はない。
だが、確かに味はまろやかになっている。
「若干薄くなっているのかな?」
元の味をしらないから何とも言えない。度数をみると30度くらいだ。
泡盛にしては低い度数のものだ。
もともとこんな味なのかもしれない。
あじあの酒と言うことでは、「泡盛」も十分気にしているので、これからも
いろいろ試してみたい。今回の発見をきっかけにもう少し探してみよう。
そういえば、最近友人たちと、沖縄料理を食べに行こうという企みが
盛り上がっている。
やはり美味しい料理があって、おいしいお酒があるものだ。
沖縄料理も沢山味わってみないといけない。
忙しくなるなあ。

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2009年06月25日

映画、「スラムドッグ$ミリオネア」

この映画は、本を先に読んで興味が出たので見に行った。
本は、「僕と1ルピーの神様」という題だ。
期待して見に行ったのに本とはえらい違いだ。がっかりだった。
確かに粗筋は似ているけど、大事なところが全部欠落してしまって
いるような気持ちになってしまった。

もう何年も前、インドのデリーからアグラまで車で走り、「タージマハール」
に行ったことがある。
殆どが高速道路の旅だ。「快適に走れるね」というはずだったが、
確かに快適ではあるが、
さすがにインドだ。高速道路をバスが走れば、リキシャも走る。
自転車も走るし、人も牛も歩いている。
何でもありだ。
中国よりなんでもありだ。混沌とした貧しさが目の前にあった。
そして何時間か走ると、「タージマハール」だ。
「何と言う美しい宮殿だ」と息を飲む。
透明かとも思えるほど真っ白な大理石だ。
一部の隙もない程精密なのに厳しさと冷たさはなくて、なめらかであったかい。

この美しい建物、世界中から集まる観光客。
そこで必死に稼ごうとしている貧しいがしたたかな子ども達。

「40万ルピーあれば、彼女を見受けできる。40万ルピーあれば
友達が狂犬病で死ななくてすむ」
「でも僕のポケットにあるのはたった400ルピーだ」
そして、友達は死んでしまった。

そうして最後の問題の答えも知ることになるのだ。
少年は1億ルピーに向かってひた走る。

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毎週木曜は、映画、音楽、書画に関する話です。
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2009年06月24日

おいしい豆腐

最近、時間が自由になったから行動範囲を広げようと考えた。
それでネットを検索していたらわが町にもおいしそうな豆腐屋があった。
ここなら自転車をこいでいける。
それでぶらぶらと走っていった。普通の町内の住宅街の中にある。
間口も小さい普通の店だ。
店の名は、「安心堂、白雪姫」
「すごい名前やなあ」

「いらっしゃい」
「ざる豆腐ありますか?」
これは、デパートで買ってきたのを食べさせてもらったことがある。
「待って下さればすぐ作りますよ。いくつ要りますか」
「じゃあ、二つ下さい」
待っている間に商品の陳列ケースを覗きこむと、なるほど美味しそうだ。
厚揚げやヒロウスも実に高級そうだ。
「こんなのどうやって食べるのだろう」
「ちょっとあぶっただけでおいしいやろな」と思わせる繊細さだ。
しかし、値段が高いのでちょっと躊躇してしまう。
こちらは又今度買おう。
それで、「この普通の豆腐も下さい。豆乳と」

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買って帰ってさっそく、「ざる豆腐」を食べる。
これは、醤油よりは塩の方があうだろうと思った。ところが岩塩が切れている。
あせって探したら、前に誰かに頂いた「モンゴルの岩塩」というのが
出てきた。石のように硬くなっている。それを砕いて、塩を挽く道具の
中に入れた。この塩、甘味があって旨い。
やわらかくてふわふわしていて滑らかだが食感がしっかりある。
この塩と味がよく合って引き立てあっている。
おいしい。

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後日、普通の豆腐の方を食べたが、昔風の造り方なのか、
硬さも味もしっかりしていて、「これが豆腐」という味がしっかり伝わってくる。
こういうのがもう少し安く手に入るとありがたいのだが。

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毎週、水曜は食に関する話です。
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2009年06月23日

最近夢中で読んだ本、文芸月刊誌

前の雲南の旅行に行く前に、旅行中に読む本を物色しようと本屋をぶらぶらしていた。
たまたま、文芸月刊誌のコーナーのところを通りかかった。
「最近こういう本を読んでないなあ」とふと思った。
もう何十年も読んでないかもしれない。
「たまには読んでみようか」と思い、「文学界」と「群像」を買った。
ちょうどあの旅の間に全部読む事ができたので分量的にはちょうどよかった。
内容も面白い。
やはり、いまが旬の作家たちの、切れ味の鋭い小説が載っている。
毎月おいかけるはしんどいが、こうしてたまに読むのは新鮮で興奮する。
「文学界」(この時は5月号)の創作特集は全て読んだ。
「イーストウッドは死なず」というクリント・イーストウッドの最新映画に関する対談もおもしろかった。
これを読んだので、「グラン・トリノ」を見に行ってしまったのかもしれない。
「群像」に載っていた「ノンバルディア遠景」もすばらしかった。
「実際の風景、心の風景、こういう風に切り取ってみせるのか」と読みながら
考えていたのは昆明の空港の時間待ちの時だった。
どこの国でもそうだが、私は空港には余裕を持って行った方がいいと思っている。
待つ時間が多いのはかなわんが、不測の事態も結構多いのだ。
ゲートの変更や出発の遅れくらいはまだいいが、キャンセルになったら、
必死で代替手段を考えないといけない。キャンセルした側がすべて面倒みてくれる
わけではない。大体手段が殆どない場合もある。
そういう意味では時間が多い方が選択肢が広がる。
そういうわけでいつも早い目に空港にいくから、時間のつぶし方が課題になる。
マッサージをする。酒を飲む。パソコンをやる。おしゃべりする。本を読む。
マッサージがあれば一番いいが、それは少ない。
やはり読む本を準備しておくのが大事な事だ。

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毎週火曜は最近夢中で読んだ本の話です。

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2009年06月22日

香盒を朱泥入れに

先日、有田の陶器市でぶらぶらと回っていた時の事。
ちょっと感じのいい小物を見つけた。
有田か景徳鎮かはわからないが、昔の中国の雰囲気だ。
「これ、何?」
「蓋もの」、「香盒に使ったんでしょう」、「なかなかいい感じでしょう」
「蓋もぴったりしてますよ」
「でもなあ、香盒は使わないしなあ」、「香はないことはないが、そんな生活
してないし」
「印肉入れなんかに使ったらいいんですよ」
「あっ、そうか、そういう考え方があるなあ」
そういえば中国で篆刻印の朱泥をいくつか買ってきてある。
どれも、容れ物はまあまあの感じで、それほど気にしていなかった。
朱泥だけも買ってきてある。
「こんなものに入れれば、普段のこだわりのモノとして使えるじゃないか」
と思い早速購入した。
名のある人のものではないので、高いものではない。
よく考えたら、欲しいものでいいものを探し回るのも大事だが、
面白いモノがあったら、生活のなかでうまく応用してつかうのもおしゃれな
ものだ。
そういうセンスも身につけないといけない。
帰って早速朱泥を入れてみた。
なかなかいい感じだ。

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我が家の文房四宝の道具もいろいろ揃ってきた。
この墨置き台も、何の変哲もない木の台だが、だんだん味がでてきている。
これは、台湾で木の小物クラフトを売っている店の片隅にあったものだ。
専門店で買う必要はないのだ。

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2009年06月21日

鮎の友釣り

アラギ島に行く道中だ。
道は有田川に沿って延々と登って行く。適度に曲がりくねって、適度に勾配があって
車で走って楽しい道だ。
紀州の山の中は、緑が濃くて、山は優しくなだらかで、里山や田畑がふんだんにあって
走っていて飽きない。
車でどんどん入り込むのは環境の為によいことではないが、体中が自然に触れるという
機会が少ない人間にとっては、時にはこういう楽しみも得難いものだ。
それで、走っていると、「友鮎」を売る店の看板がところどころに見えた。
そろそろ、「鮎の友釣りの解禁の時期なんだなあ」と思った。
子供の頃、父親と鮎釣りによく行った。この川ではないが、やはり山の中だ。
父親は友釣りをし、子供達は川遊びだ。
友釣りというのは、釣り糸に鮎をつけて川を泳がせると、元々そこにいる鮎が、
テリトリーを侵されたと思って攻撃してくるそうなのだ。そのちょっかいを
だしてくるタイミングを見計らって、友鮎と共につけてある釣り針にひっかける
のだそうだ。難しいので、ちょっと真似てやってみてもなかなかうまくいかなかった。
父親は、時にはヤスを手に川に潜り、浅い急流を平べったくなって廻りながら
川魚をうまく突き刺してとっていた。
それを笹に次々と突き刺して置いておくのだ。
そして、休憩。
川べりで、焚火をして川遊びで冷え切った体を温めながら、その魚を焼いて食うのだ。
こういう食の思い出は忘れ難い。
煙の匂いと、ほの苦い内臓の味と川魚。
結局魚釣りは上手になれなかったなあ。
私も息子も。

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2009年06月20日

アラギ島の棚田

急に和歌山の実家に帰る必要が生じた。といっても誰も住んでいないのだが、
本籍が向こうにあって戸籍謄本が必要になったというわけだ。
どうせ和歌山にいくなら、有田まで足を伸ばして、アラギ島に行こうとと
思い立った。先日、新聞を見ていたら、アラギ島の棚田が田植えも終わって
美しいという記事があった。それで思い出した。昨年末に冬枯れの棚田を
見に行っていた。それならどんな違いがあるのか見てやろうと思ったのだ。
高速から有田の町を抜けて金屋の奥に行く、最初のあたりがちょっと道が
入り組んで面倒だが、今回はカーナビがあるので簡単だ。何も考えなくていい。
こういう時楽ができるとありがたい。
3時間も走らないで到着だ。
成程美しい。
すでに殆ど田植えが終わっている。
田には水が満々としていて、整然と並んだ苗が青々としている。
これで、どこかの田をみやれば牛が田の土を耕している風景があると画になるのだが
ここでは、牛はいない。とすれば機械をつかっている?
多くはないから人力?
木々の緑が田に映って、一帯は深い空気と色合いになっている。
ついこのあいだ雲南省元陽で何千もの圧倒的な棚田を見てきたので、確かに
若干迫力負けはしているが、緑濃い美しさは又別のもののように思える。
高野山から流れ落ちてくる有田川と鬱蒼とした紀州の山に囲まれて
佇んでいると、「やっぱり紀州っていいところだなあ」と思ってしまう。

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これは、冬枯れの時の棚田の風景だ。
これは、これで味のある景色と思える。
ここで四季の変化を追いかけている人達がいるが、それはそれで素晴らしいことだろう。

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2009年06月19日

雲南のバイヂュウ、「松子」

酒は何がいい?」
「最初はビールがいいけど、後はバイヂュウがいい」
「おお、バイヂュウが好きなんか。それはええ」、「雲南のバイヂュウは飲んだことあるか?」
「昨晩、元陽で飲んだよ。おいしかった」
「建水のバイヂュウはおいしいで。米のバイヂュウや」
「乾杯」
「中国流は堪忍してや」、「随意で」
それでも、雰囲気の飲まれて、つい乾杯してしまう。
前に、建水の旅で、運転手や地元の中学校の先生達と食事をして楽しく盛り上がった話をしたが
その時のバイヂュウが「松子」と言う名前だそうだ。
確かにおいしい。あまり癖はなく、ちょっと味は濃い目でコクがある。
飲みやすいからつい飲んでしまうがやはり強い酒だ。
あとでしっかり効いてくる。

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強いコクのある酒は、濃いめの味の料理に合うようだ。
この時の料理、彼らにおまかせだったので、何が何かよくわからないし、すぐに酔っぱらったので
あまり覚えていないが、人数も多かったの実に沢山の種類が出ていた。
とても全部は紹介しきれない。

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これ以外のものは肉類が多かった。やはり若い先生方なので食欲もすばらしい。
がんがん食べて、がんがん飲む。
忘れ難い思い出だ。
毎週、金曜は酒や茶に関する話です。
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2009年06月18日

映画、「グラン・トリノ」

「あっ、クリント・イーストウッドや」という事で見に行った。
イーストウッドの「マディソン郡の橋」の思い出が頭の中にこびりついている。
「あの映画ではええ味だしてたなあ」
映画そのものは、どうという事はないのだが、
「雨の中、バックミラーに映る恋人の姿」
「車を止めて降りようか、どうしよう」
そんな景色を現実にどこかで見たことがあるような気がして・・・・・・
思い切り懐かしくなったのだ。

この映画、これも普通の悲しい話。
「記憶がやばくなると人間関係も壊れていく・・・」
そういう切ない役をかっこよく演じている。
おもわず泣いてしまった。
相手してくれるのは、ラオスから難民してきたあやしい少数民族の一団だけだ。
しかし、最後の場面はどうにも納得がいかない。
銃を持って仕返しにいくのも、わざと撃たれに行くのも同じことの裏返しだと
思う。
助けたいと思っている人たちにも、自分にもなんの救いもない。
どう仕返しするかがテーマになってはだめだと思う。
それに、あの牧師の役割も全くわからない。

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30年以上も経つとビンテージカーはかっこよくなるなあ。
今の車を大事に乗ってみようと思った次第だ。
毎週木曜は映画や音楽、書画に関する話です。
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2009年06月17日

トマトを買う

「まだかいな」
「もうちょっと待ってや、いま並べてんや」
田圃の傍の掘立小屋の所に行列が出来ている。
農家で獲れた野菜を直売しているのだ。
特に、トマトは有名になってしまって、この時期、行列ができるのだ。
並ぶのは好きではないが、これくらいならいいだろう。
近隣の人たちが、がやがやと並んでいて、これはこれでいい雰囲気だ。
ここのトマトは味が濃いので好きだ。
こういう直販売はよくあるが、どれもおいしいとは限らない。
新鮮だからいいというだけではないのだ。
やはり、おいしいものを育てる技術がいるのだ。
子供の頃は、夏休みになるとおばあちゃんの家にいって、田圃や
野原を遊びまわっていた。その頃、畑にあるキュウリやトマトを
もいで食べると、その頃は何も感じかなったが、今思い出すと
美味しいものを食べていたんだとよくわかる。
野菜の持つ自然の味がしっかりしていて、ちょっと青臭いが
それも又よい味わいの一部でもあったのだ。
もっとこういうものを手に入れる機会を増やさないといけない。

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毎週水曜は食べ物に関する話です。
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2009年06月16日

最近夢中で読んだ本、島村菜津、大井玄

島村菜津、「スローフードな日本!」
こういう環境で暮らすからにはこういうものを作って食べるべきだ。
こういう歴史の中で育ってきたからには、こういうものを忘れてはいけない。
見せかけの便利さの中で失ってしまってはいけない。
戦後の食生活の大変革で我々がなくしてしまったもの、なくなりつつあるもの
がいかに多いか。
そして、「それではいかん」と頑張っている人も多いのだ。
合鴨を田に飼う事で農薬を使ったり、田の草取をしたりする必要がなくなった。
稲が強くなった。めだかが死ななくてすむ。
生態系がきちんとできた。
この本を読んで、先日雲南省元陽の棚田を見に行った。
田には、鴨がおよいでいた。
こういう生態系を大事にしようよ。

大井玄、「痴呆老人は何を見ているか」
「我々は皆、程度の異なる『痴呆』である」
その通りだ。最近とみに自覚している。
読んでいると、いろいろ身につまされる話だ。
母がグループホームに入ってもうかなりの時間が立つ。
「ごく近くのことはよく覚えていて、昔のことは記憶が飛んでいる」
「ずっと昔の事は、又、明確に覚えている」
そういう記憶の抜け方をしていくのだ。
そして、いまの記憶のなかで必死につじつまをあわせて生きていこうとしている。
こちらが変に気が咎めて、時々連れて帰えろうとすると、
こういう変化に対しておおきな混乱をおこす。
こういう話を科学的に分析して丁寧に説明している。
いろんなところで納得できる。
そしてやっぱり悲しくなる。
こうやって、どこへ行ってしまうんだろう。
私もこんなになって行くんだろうか。
結構辛いね。

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毎週火曜は、最近夢中で読んだ本の話です。
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2009年06月15日

沖縄の壺屋焼

とうとうリタイア人生になってしまった。定年後も嘱託で働いていたが、
それも終了となったのだ。これからどういう人生を組み立てるか思案の最中だ。
それで、退職の思い出にと、職場のある人から頂いたのがこの「壺屋焼」だ
その人には、本当に沢山お世話になって、記念品をもらうどころではないのだが
私がアジア好きで、陶磁器も好きなのを知っているので、「アジアンテイストを愛する気持ちを
忘れるな」という意味だと思ってありがたく頂いた。

なるほど。
壺屋焼というのは沖縄がアジア交易で中心的な役割をしていたころからの
伝統的な焼き物のようだ。
アジアンテイストが間違いなくある。
それに海と潮の匂いがする。
素朴で力強い。
こういうのを見ていると元気がでる。

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沖縄と言えばシーサー。これは大分以前に頂いたものだ。
この形もアジアンテイストで面白い。

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いろんな人と交流しているとアジアンテイストがどんどん広がっていって
楽しいものだ。
これからの人生はますます楽しみになってきた。
元気をだそう。
毎週月曜はこだわりのモノの話です
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2009年06月14日

犬山のからくり人形

犬山城を出て、犬山の町を散歩した。
よく整備された古鎮の趣がある。
中国の古鎮はさんざん巡って来たが、日本にも好いところがあるのだ。
時間がゆっくり流れている。
歩いていると、「からくり人形館」というところがあった。
「ああ、この飛騨とか岐阜とかこのあたりが、『からくり人形』の発祥の地なのか」
と思った。からくり人形は大好きだ。
こういう技術を忘れてはいけないと思う。
今は何でもCPUを組み込んで電子制御でものを動かしてしまうけれど、それはそれで
便利でコストが安くなる反面、人間の頭の働きや、「工夫する心」、「遊びの精神」
などなど、大事なものを失っていく原因にもなっていると思う。
昔、「遊べる力学」という本を読んだ事がある。
縁日のおもちゃとか仕掛け人形とか、簡単な仕組みでありながら面白い動きをする
おもちゃを選んで、その仕組みを理論的に解説した本だった。
こういう事に、子供も大人も興味を持ちつづけて、「遊びの心」をなくさないように
したいものだ。
老師達は中国人、我々は日本人。
もともとからくりは中国からきたものだ。中国人の老師達も興味津津のようだ。
向いの建物は犬山祭りの山車が展示されている。
犬山祭りでは、山車の上でからくり人形が様々な演技を披露するのだそうだ。
「すごいなあ」、「こんなのみたいなあ」と驚いた次第だ。

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2009年06月13日

犬山城

先日、画の老師と友人たちと、書の老師を訪ねて岐阜に行った。
合流してから、皆で犬山に行くこととした。
朝はあいにく少雨で始まったが、途中から晴れてきた。
電車をおりて少し戻ると、川のほとりに出る。
大河だ。
長良川。日本ラインはここから始まるということだ。
長江程の規模はないが、はるか山間から悠々と流れてきている。
川下を見やると、遠く小高い山の上に小城が見える。
空は、茫漠としている。
この城は中国の白帝城になぞらえられているそうだ。
なるほど、地の利は似ているかもしれない。
大河の傍にひっそりと佇む古城だ。

陸遊に「多景楼」という詩がある。
遠くに連なる山は画の如く、
かすみの中、佳き景色は縹渺としてよく見えない。
あの孫建、劉備の戦いがあったのはいつのことやら。
この犬山の城もこうやって戦火を生き残っている。

多景樓 陸遊
江左占形勝 最數古徐州
連山如畫 佳處縹渺著危樓。
鼓角臨風悲壯 烽火連空明滅 往事憶孫劉。
千里曜戈甲 萬竈宿貔貅。

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2009年06月12日

犬山の荵苳酒

先日犬山に遊びに行った時に面白い酒を見つけた。
というよりは面白い酒屋を見つけた。昔からある造り酒屋の風情がそのままだ。
ふらりと中を覗くと、品の良いおばあさんがいた。
「見学してもいいですか?」聞くと、
「ここはお酒を売っているので、見学するところじゃありません」
とやんわり断られた。
ちらりと見ると、面白そうな陶器の酒瓶が並んでいる。
「これいくらですか?」と早速、買う話に切り替えた。
「一番小さいので一本1300円です」
「どんな酒ですか」
「古酒です」、「正真正銘の古酒なのでおいしいですよ」、「何年おいても絶対腐らない」
俄然興味が湧いた。
「燗をしたらだめですよ」、「氷を入れたり、ソーダで割るとおいしいです」
「それなら結構強そうだなあ」
「いけるかもしれない」と思って一本購入。
「○○の香りがします」と言われたが、よく聞き取れない。説明書をくれたので書いてあるだろう、
後で読もうと思って帰って、見たら何も書いてない。
一子相伝、門外不出の秘法でつくる酒らしい。
とにかく飲んでみよう。勿論、そのままだ。
「甘い」、「薬草のよう香りがある」、「ちょっと酸味がある」
「甘すぎるが、後を引く風味もある」
沢山は飲めないが美味しい酒だ。面白い味だ。
どうやら「すいかずら」から造っているらしい。「すいかずら」の風味なのか。
「すいかずら」は生薬で忍冬と言うらしい。
この酒も最初は、「忍冬」という名前で、後に、草冠をつけたようだ。
風流の道を訪ねているんやね。

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毎週金曜は、酒や茶に関する話です。
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2009年06月11日

映画、「赤壁2」

皆様ありがとうございました。
先日、「日本文学館」主催の「勝手にブログコンテスト」に応募していましたが、
最近結果発表がありました。
残念ながら大賞は頂けませんでしたが、優秀賞の第1位を頂けました。
投票数が第1位という事で、ひとえに読者の皆様方が投票いただいたおかげです。
本当にありがとうございました。
これからも頑張って「あじあんじゃんくしょん」を続けていきますので、引き続き
応援を宜しくお願いいたします。

http://www.nihonbungakukan.co.jp/modules/tinyd1/index.php?id=177


さて、映画の話ですが、先日中国旅行に行った時にDVDを買って来た。
日本ではもう上映した後だが、中国語の勉強のために敢えてDVDで見る事にした。
邦題は、「レッドクリフ PartII 未来への最終決戦。
PartTよりはよかったかもしれないが、嘘っぽくてあまり面白くない。
ハリウッド的娯楽映画と思ってあまり多くを望んではいけないのだろう。
それにこういう戦争とか活劇映画は、台詞が単純で短い場合が多いので中国語の
勉強にはなかなか好い。
中国に旅をすると、長江近辺の場合はやはり圧倒的に三国志の舞台が多くて、
それに因んだ史跡として紹介されているので、興味は尽きなくて、こういう
映画が来るとつい見てしまうのだ。
「「孔明灯」ってあんな風に使うのか、初めて見たなあ」
「なかなかかっこええなあ」

今回北京で買った、「前出師表」、「后出師表」も諸葛孔明の記念品だったし、
雲南の建水の観光地でも、「孔明扇」を売っていた。
「何の関係が?」と思いつつも、買おうとしたが、あまりにも安っぽくおもちゃ
チックだったので買わなかった。
どこへいっても、いろんな話やグッズがあるので楽しくなる。
次はどこへ行こうかなあ。

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毎週木曜は映画、音楽、書画に関する話です。
posted by さかな at 02:00| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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