2009年07月27日

辰砂の碗

先日、南京博物院で陶磁器を見ていた時の事だ。
多分、鈞窯のモノだと思う辰砂釉の碗があった。さすが日本で言えば国宝級の
もの品が違うなあと思い見ていた。
鈞窯と言えば、以前洛陽の龍門石窟を見に行った時に、鄭州が最寄りの空港だった
少し時間があったので、有名な河南省博物館に行った。
その時に宋や元の時代の青磁が沢山あって溜息がでたが、鈞窯の焼き物も沢山あった。
この地で焼かれたものだ。それでこの道中で、今出来のものでいいから、ちょっと
いいのがないかと楽しみにしていたがあいにくなくて残念だった。
やはりついでというのはあまい話で本当に欲しいのならきちんとその為の時間を
割かないといけない。

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それで、そういえば、5月の連休に有田の陶器市に行った時に辰砂釉の碗を買った事を
思い出した。
高価なものではないが、私としてはとても気に入っている。
特に裏の模様と色合いはなかなかいい味ではないか。

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それで又思いだした。
大連で鈞窯の碗を買ってきてあるのだ。
大連の駅前地下デパートには何でもある。
日用品からお茶、書画、骨董、お土産、ないものはないだろう。どこをどう行ったら
どこに出るかもよくわからないつぎはぎだらけの地下道のなかにびっしりと店舗が
ならんでいるのだ。
その時ある人の紹介で陶磁器の店に連れて行ってもらった。
日曜雑器が中心であまり面白くないなと思ったが、ちょっと気になる碗が目についた。
買ってきてよくみるとなかなか面白い。
それで、水墨画を描く時の筆洗いに使う事にした。
もう2年くらいかな、毎日のように使っているとなかなか味が出てきたではないか。

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2009年07月20日

刻字作品を頂いた

最近久しぶりに元の会社の元の同僚から連絡を頂いた。
最近の刻字作品を記念にあげようというのです。
その人は仕事の傍ら書をやっていて殆ど専門家の領域に居る人です。
その人が刻字もやっているという事で以前展覧会に見に行った事が
あります。
刻字というのは板に書を書いて、それを削り出して金粉をつけて
仕上げるのですが、いわば篆刻を板に施すようなものです。
篆刻は印字したものが作品ですが、刻字はそのものが作品なので
字は見た通りのものです。
刻字という世界はしらなかったのですが、字というのは、特に篆書
や甲骨文字などで感じる呪力のようなものがあります。
元々祭祀の形を抽象化して字になったのだからあたりまえかもしれませんが
そういう迫力が書とは又違った印象で感じられます。

この書は、李賀の夢天というファンタジックな詩です。
蝦蟇や兎が寂しげに鳴く月の世界で、美しく着飾った貴公子達が逢引き
しているあやしい街角。
三神山の麓では千年なんてあっという間の事。
見下ろせば世界は九つの小さなもやのようだ・・・・

老兎寒蟾泣天色
雲樓半開壁斜白
玉輪軋露濕團光
鸞珮相逢桂香陌
黄塵清水三山下
更變千年如走馬
遙望斉州九點煙
一泓海水杯中瀉

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しかし、夢を持っていろんなことを夢中でやってきたけど、できなかった
事も多かった。あの時あと一年あったら・・・・
というのは凡人の嘆きです。
ご同輩方すみませんでした。

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2009年06月29日

北京、「譚木匠」の柘植の櫛

前に、諸葛孔明の「出師表」の竹簡を買った話を紹介したことがある。
実はその店には、柘植の櫛を買いに行ったのだった。
「譚木匠」は昔から柘植の櫛の細工で有名なんだそうだ。
柘植と言っても同じものは中国にはなくて、「黄楊」という木がこれに
あたるのだそうだ。それを知って、この店に一度行ってみた事があるが
ちょうどオリンピックの再開発で閉店してしまっていた。
最近、前の店の近くに再オープンしたというので早速行ってみることに
したのだ。
さすがに店内はいろいろな素材で作った櫛がおいてある。
「黄楊の櫛」はこのあたりだと言うので、
「これはどう違うの?」と聞くと、
「細工が違う」と言う。「材料は同じです」と言う。
「本当かな?」とも思ったが、材料が同じなら無理に凝った細工の
ものを買わなくても、実用的な物の方がいいかなと思った。
それで、使いやすそうな、シンプルなものを選んだ。
安い。とても日本の柘植と同じとは思えない値段だ。

柘植には椿油だろうと思い、椿油も購入。
中国では椿油と言っても「知らない、通じない」だったので日本で
買ったが、これはとても具合がいい。
髪のすべりはいいし、静電気も起こらない。
実に使いやすいのだ。
こんなことなら、もっと髪の毛が多いうちに買っておけばよかった。
実は今となっては、櫛なんか殆ど必要ないのだ。
まあ、しゃれで使っていこう。

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2009年06月22日

香盒を朱泥入れに

先日、有田の陶器市でぶらぶらと回っていた時の事。
ちょっと感じのいい小物を見つけた。
有田か景徳鎮かはわからないが、昔の中国の雰囲気だ。
「これ、何?」
「蓋もの」、「香盒に使ったんでしょう」、「なかなかいい感じでしょう」
「蓋もぴったりしてますよ」
「でもなあ、香盒は使わないしなあ」、「香はないことはないが、そんな生活
してないし」
「印肉入れなんかに使ったらいいんですよ」
「あっ、そうか、そういう考え方があるなあ」
そういえば中国で篆刻印の朱泥をいくつか買ってきてある。
どれも、容れ物はまあまあの感じで、それほど気にしていなかった。
朱泥だけも買ってきてある。
「こんなものに入れれば、普段のこだわりのモノとして使えるじゃないか」
と思い早速購入した。
名のある人のものではないので、高いものではない。
よく考えたら、欲しいものでいいものを探し回るのも大事だが、
面白いモノがあったら、生活のなかでうまく応用してつかうのもおしゃれな
ものだ。
そういうセンスも身につけないといけない。
帰って早速朱泥を入れてみた。
なかなかいい感じだ。

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我が家の文房四宝の道具もいろいろ揃ってきた。
この墨置き台も、何の変哲もない木の台だが、だんだん味がでてきている。
これは、台湾で木の小物クラフトを売っている店の片隅にあったものだ。
専門店で買う必要はないのだ。

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2009年06月15日

沖縄の壺屋焼

とうとうリタイア人生になってしまった。定年後も嘱託で働いていたが、
それも終了となったのだ。これからどういう人生を組み立てるか思案の最中だ。
それで、退職の思い出にと、職場のある人から頂いたのがこの「壺屋焼」だ
その人には、本当に沢山お世話になって、記念品をもらうどころではないのだが
私がアジア好きで、陶磁器も好きなのを知っているので、「アジアンテイストを愛する気持ちを
忘れるな」という意味だと思ってありがたく頂いた。

なるほど。
壺屋焼というのは沖縄がアジア交易で中心的な役割をしていたころからの
伝統的な焼き物のようだ。
アジアンテイストが間違いなくある。
それに海と潮の匂いがする。
素朴で力強い。
こういうのを見ていると元気がでる。

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沖縄と言えばシーサー。これは大分以前に頂いたものだ。
この形もアジアンテイストで面白い。

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いろんな人と交流しているとアジアンテイストがどんどん広がっていって
楽しいものだ。
これからの人生はますます楽しみになってきた。
元気をだそう。
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2009年06月08日

雲南の藍染と草木染め

雲南省元陽、建水の旅に行った時に、老元陽の古鎮を訪れました。
ハニ族の村と生活が保存されているという事だった。
公道からテクテクと小一時間ほど歩いて、田植えの真っ最中の棚田を抜けると
村があった。入り口のところに土産物屋があって民芸品のようなものを売っている。
さっと通り過ぎようとしたら、藍染めの布が吊るしてあった。
愛染めには興味があるし、雲南は藍染が有名なので、面白い物があるかも知れない。
いつものお決まり模様の藍染布の他に、ちょっとカラフルな布も沢山ある。
「これはきれいやね」と言うと、「天然の草花で染めたんですよ。綺麗でしょう」
と言う。「いくら?」と聞くと、「200元」と言う。
「手工品だから手間がかかっているんです」と押してくる。
「そら高いわ、70元にしてよ」と粘ってみる。すったもんだの挙句、
「(伝統藍染の)あれも買うから両方で150元にしてよ」ということで
商談成立。得したかどうかはわからないが、自分にとっては納得できる値段に
なったのでよかった。
他にももっとカラフルなのがあって心が動いたが、問題は絵柄だ。
昔からの民族模様でハニ族の暮らしを描いたようなものなら、もっと沢山買ったはずだ。
どうも現代風だ。しかもタイとかベトナム方面の雰囲気を醸し出している。
そちらの影響もあるのかもしれないが、方向性が違っているのが残念だ。
天然の草木染のモノ作りは廃れて欲しくないので、雰囲気のある売れるものを
作ってほしいものだ。
中国の旅に行く度に、藍染や草木染があれば買ってくるので随分増えてしまった。
壁かざりや、風呂敷、テーブルクロス、陶磁器の敷物などに使って楽しんでいる。

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2009年06月01日

出師表の竹簡

今回、雲南の元陽、建水に旅行に行ったが、その時まず最初は北京であった。
北京には正午頃到着して、夕方には昆明に向かって出発したので、あまり
滞在時間はなかったが、少し買い物をした。
北京の王府井に「譚木匠」という櫛屋さんがある。
柘植の櫛などを売る有名な店だが、ここを訪れてみた。
それで、見ていると面白い物を見つけた。
「竹簡」だ。
勿論本物ではないが、細工物のお土産としてよく出来ている。
「三字経」とか、「赤壁賦」とかいろいろある。
中に、諸葛孔明の「出師表」があった。「前出師表」と「後出師表」がセットに
なったやつだ。
先日、赤壁2を見たばかりなので、思わず手が出てしまった。
特に、「前出師表」は名文として有名だし。前後共それ程の長文ではないので、
全文が入っている。
元々は紙だったのだろうが、こうやって竹簡にしても中々味がある。

「前出師表」はこんな風に始まる。
臣亮言:先帝創業未半而中道崩ソ。今天下三分,益州疲弊,此誠危急存亡之秋也。
先帝(劉備玄徳)は道半ばにして斃れた。今天下は三つに分かれているが、我らが
益州は疲弊しており、危急存亡の時が来ている。

それから縷々、政の道を説き、
こんな風に終わっている。

深追先帝遺詔,臣不勝受恩感激。今當遠離,臨表涕泣,不知所云。
先帝の恩を思うと、涙が流れて止まらない。

この中に、瀘を渡り南方の蛮族を平らげる話が出てくる。
受命以來,夙夜憂歎,恐託付不效,以傷先帝之明,故五月渡瀘,深入不毛。
今南方已定,兵甲已足,當獎率三軍,北定中原。

有名な七擒孟獲の故事の話だ。
「7回捕まえて、7回放す」ことで敵将を心から帰順させるのだ。
又、「人間の頭の代わりに饅頭を作って差し出す」これが饅頭の発祥という
話もある。この南方の蛮族の国というのが、今回旅をした雲南なのだ。
そう思うと、なかなか感慨深い。

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2009年04月27日

インドで買ったペーパーナイフ

先日、古本屋で荻原朔太郎の詩集を買った。良く見るとページが切られて
いない。繋がっているのだ。誤装丁ではない。わざとだ。
ページを少しずつ切りながら、読み進めて行くのだ。大きい紙に印刷して
1ページずつ切らずに、そのまま製本して、読者が切るのだ。
「これはペーパーナイフが要るな」、「そういえば昔買ったのがあったぞ」
と思い出した。
昔、たまに印度に仕事で行っていた頃、バンガロールの土産屋で、白檀の
ペーパーナイフを買ってあったのだ。
白檀はインドでは「Sandal Wood」という。因みに中国では「栴檀」という
そうだ。「栴檀は双葉より香しい」というのは白檀の香りを強さを言っている
のだ。
だから部屋中に良い匂いがするという事で買ったが、それほどきつく匂う
わけでもない。
白檀では、ヒンズーの神の偶像みたいなのも沢山あって、幾つか買ってきてある。
しかし、ニセモノかどうかはわからない。
それで、買った当時、何かを切りたいと思い、探した事を思い出した。
昔買っておいた「漱石全集」初版本の復刻シリーズの「我輩は猫である」が
ノーカット本だったのだ。それで使ってみた痕がある。
しかし、途中でやめている。面倒になったのだろう。
実はこの本かなり長い。確か、高校時代に漱石に夢中になった事があって、
殆ど全作品を読んだはずだが、忘れてしまった。
漱石、渾身の作のはずだから、また、時間を作って読み直してみよう。
私は、漱石なら、「虞美人草」が好きだったなあ。

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2009年04月20日

藍染のハンカチ

自分のハンカチがどうもよくわからない。
いつも家人に洗濯、アイロンして貰っているが、よく憶えていないので、すぐに
行方不明になるのだ。家族の誰かと混ざっているのだろうが、自分で記憶して
いないのだから、分からなくなってもどうしようもない。
老いた証拠だなあ。
それで、特長のあるものに変えてしまおうとした。
持っていて自分で愛着が湧くものが良い。
それで藍染にすることにした。日本で探してみたが、ちょうど良いのがなかなか
無い。どうも高級工芸品になってしまって、値段が高いのだ。しかも大判のもの
しか無かったり、生地が絹だったりする。
仕方ないので、先日、上海に行くと言う友人に頼んで、中国の藍染を買ってきて
貰った。前にも買った、上海にある「中国藍印花布館」のものだ。
なかなか使い良い。生地も綿なので、使っていると風合いがでてきそうだ。
大きさも丁度いいので、他の用途にも使えそうだ。
沢山買ったので、じっくり使い込んで行こう。
ついでに風呂敷も買ったので、楽しみが増えた。
友人の話によると七宝街にも藍染めの店があって、いいのが揃っているそうだ。
風呂敷はそこでも買ってきてもらった。
次回は自分でも行ってみようと思う。
こういうのは、時間をかけて味をつけていかないといけない。楽しみだ。
しかし、最近は日本でも中国でも、こういうものは、日用品として愛用する人が
少なくなってきたのが残念だ。いろんな藍染めのモノが気楽に買えるといいのにと思う。

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2009年04月13日

柿右衛門の青磁

今年も、有田の陶器市の季節が近づいて来た。
毎年、行くのが恒例になってしまったが、これはこれで楽しい旅だ。
その話は、また、今年行ってからすることにして、昨年行った時に
鍋島の花瓶を買った店に家人がメールして、「何かいいものがあったら
連絡して欲しい」と言ったところ、いくつか写真がおくられてきた。
この時に買った花瓶も前に紹介したことがある。実はその時に、青磁の
香炉も買ったのだ。12代柿右衛門の作だと言うが、素人の私には
それが本当かはわからない。しかし、それほど高いものではないし、
青磁の色合いが綺麗で気に入ったので買ったのだ。
青磁といえば、ずっと前に、中国鄭州の河南省博物館に行った時に、
名品を沢山見た。台湾の故宮博物館にあるものは、行っても都合よく
展示している訳ではないので中々見る機会がない。
大阪の東洋陶磁美術館のコレクションが唯一の鑑賞機会だった。
しかし、鄭州では、あの「雨過天青」の青色をたっぷりと楽しむ事ができた。その後、洛陽の旅で、汝州窯名残の青磁が売っていないか探したが、
見つける事はできなかった。残念だ。
この香炉は「雨過天青」という程ではないが、ほんのりと淡い青色が
気に入っている。
次は中国で新作の青磁を探してみよう。

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2009年04月06日

無地の扇子

夏の暑い時に、よく扇子を使う。それで、鞄に入れて持ち歩いているが
なかなか気に入ったのにあたらない。中国に何度も旅行に行って、
土産に山水や花鳥の柄のものや、書が入ったものを良く買って来るが、
あまり好いモノに当たっていない。
それなら、白無地の扇子を手に入れて自分で画いてやろうと思うようになった。
日本の書画材料店に行くと、すぐにあって、しかも、画を描くのなら
画仙紙を貼ったのがあるという。それで買ってみた。
造りはしっかりしているし、紙質もよさそうだ。しかし、しっかりと
作ってあるので、画きにくそうだ。値段もやや高い。

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それで、「こんなのなら、絶対中国にあるだろう」と思い、北京に行った時
に文房四宝の店に行ってみた。最初の店では、「そういう商品はあるには
あるが、今は季節じゃないから、夏になったら売ってるよ」と言われた。
もう一つの店では、「ある」との事だ。しかし、値段がえらく高い。
「何んでや?」と聞くと、軸の材料が高級だという。確かに高級木で、
塗りや装飾が立派だ。「もっと安いのないの?」ときくと、単純な竹材のを
持ってきた。「これでいいんだ」と言って買ったが、日本より若干安い
程度だ。しかし、紙の部分は軸材からすっぽりと抜けるようになっていて、
画くのは楽だ。描いた後、軸に差し込んで、端の部分だけ接着すれば良い。
うまく考えたものだ。「その細工の分が高いんだ」と理解できた。
紙質は画いてみないと分からない。
今年は、夏が来る前に「自作扇子」を試してみよう。

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2009年03月30日

エコ鉛筆

万年筆やボールペンよりも鉛筆にしようと思ってから、まだ
ずっと鉛筆を使っている。
届出書類などで、ボールペン書きを要求されたりする以外は特に
不便は感じない。いつも使っている赤い革表紙のメモ帖には
便利で重宝だ。最近は字もうろ覚えになってしまったので、
良く間違えるが、そんな時、消しゴムで消して直せるのだ。
間違ったり、失敗したりしても、「無かった事にできる」という
感覚が面白い。
しかし、鉛筆は削って使うので、結構早く減る。意外とコストが
かかってしまうし、それなりの理由がなければエコとは言えない
かもしれない。
ファーバーカステル、ステドラーやユニやらモノやらと書き心地
を求めていろいろ試して見たが、決め手になるような違いが
ある訳でもない。
そうしているうちに木材の端材で作ったという鉛筆を見つけた。
TOMBOW、「木物語」というやつだ。
これならエコだろう。それで暫く使ってみることにした。
書き味も悪くはない。削り心地が少しよくないのと、ややサクい
のは仕方ないだろう。小さくなっても使えるよう、補助軸も
手に入れた。
後は、字を練習しなくては。

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2009年03月23日

ベトナム便り

先日、ベトナムのある会社の大阪支社から連絡があった。
会社設立10周年を記念して、関係の深かった人に記念品を渡したいというのだ。
少し前に、この会社の親会社から同じように記念品を頂いたが、
格別に貢献をしているわけではないのにこのように気にしてもらえるのは
あり難いことだ。
私自身は彼らと付き合い始めて、6年目くらいだが、彼らの会社も10年たったのか
と思うと感慨深い。
それで、この記念品。
大理石のオブジェだ。
青年が地球を背負っている。
眼鏡をかけているのが愛嬌だが、ソフト屋さんらしく、インテリを自負している
のか、勤勉さを表現しているのか。
背中の地球は、グローバルを支えていると言う気概だそうだ。
彼らのこういう気概や、日本への思い、生真面目さなどが好きで付き合ってきて
いるが、こういう付き合いを通して逆に日本を考えさせられる事が多い。
日本の文化や、伝統や何故日本がいいかを説明しようとして、実はそれを
よくわかっていない自分に気がついたり、日本では、そういう大事なものを
無くしつつあることに気がついたりもするのだ。
こういうモノを見ながら、改めて日本を見つめなおさないといけないとも思うのだ。

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2009年03月16日

今年の年画

年画というのは、中国の正月、春節を祝って掛ける縁起物の画の事だ。
北京の隣、天津の郊外の楊柳青鎮というところで作られるものが有名だ。
多色刷りの印刷でまるで手描きのように見える鮮やかなものだ。
昨年も買って一年飾っておいたが、特に悪い事もおこらず、特別好い事も
なかったが、それが福があった証拠なのかもしれないと思い、今年も
福をいただこうと買ったものだ。
といっても北京の友人に頼んで、その知り合いが楊柳青鎮に行く時に
頼んで買ってきてもらったので、いろんな人に迷惑をかけて手に入った。

今年の年画は大きい。お任せしているのでしようがないけど。大きいので
飾るのに大変だ。
画は相変わらず妖しい。
伝統の福を表す画材だというが、どぎつい色で、何となく妖しい雰囲気が
漂っている。
この妖しさが面白いので、毎年買っているという事でもあるのだ。
天津は2度程行った事があるが、冬は恐ろしく寒い。
零下10度を越える日も沢山ある。
今はどうか知らないが、街中が暖房の為に練炭を炊くので、すごいスモッグが
発生するのだ。
夕暮れになると、港町特有の霧なのか、このスモッグなのか両方なのか
街が霧に包まれることもしばしばだった。
それが風情があると言えないこともないが、スモッグだと思えば迷惑な話だ。
でも、懐かしいから、又行って見たいところの一つだ。

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2009年02月16日

置き傘は盗られたくないね

いつも通勤は自転車と電車だ。ちょっと遠いが電車の駅までは自転車で行っている。
健康にもいいし、その駅を使う事で、電車にも座って通えるので非常に便利なのだ。
しかし、雨の日は辛い。傘をさすのはいいが、服まで濡れるので、レインコートや
本格的な雨具が必要だ。慣れればそれもいい。
困るのは、朝、降ってなくて、途中から降り始めた時だ。
傘を持っていないと立ち往生だ。それで、駐輪場に置いておく自転車に傘をつけておく
ことにした。所謂置き傘だ。
これは、なかなか便利なのだが、何度も盗まれた。
急な雨で困った人が、駐輪場まで来て盗っていくようだ。
盗られてもいいように、安い傘をつけいるので被害は大きいわけではないが、
急な雨の為に用意しているのが、その急な雨の時にとられるのだから、一番困るのだ。
それで、いろいろ考えて、この傘に鍵をつけることにした。
たまたまあったシリンダ錠をつけてみたら、自転車に傘を固定できたのだ。
これでは盗れないだろう。
それで安心して、このまま付けっぱなしにしている。
もう何ヶ月かたったが一度も盗られていない。必要な時にちゃんとある。
「これでよし」だ。
他愛もないことだが、無くなると困るからね。

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2009年02月09日

絹の画布を買った

深センは新興の街なので、文房四宝の老舗などはないと思っていた。
しかし、折角行ったので、文房関係のなにかいいものがあれば買いたいと、一応店を探した。
東門老街の雑踏の中で聞いていると、骨董等を売る店の近くに文房四宝の店はあるらしい。
教えられるままに行って見た。
大きい店だ。北京や上海の店に劣らない。品揃えも豊富だ。
値段もリーゾナブルなので安心できそうな店だ。やはり大都市なので、書画を趣味や職業
にする人も多くいて、その人達相手に店もあるのだ。
それで、今回は絹の画布を探していた。
水墨画の練習で、一度、絹の画布に描いてみたいと思っているのだ。
店員に聞いてみると、「そこにあるよ」という。
「切って売るから、どれをどれだけの長さが欲しいか言ってくれ」という。
色々な種類があるので、正直、どれがどうなのかわからない。
「どれがいいんだ?」、「どうちがう?」と聞いても、「品質は同じだよ」、
「好みの違いだけ」だというから、色で黄色いのと白いの2種類を選んで買ってみることにした。
後で、領収書を見てみると、○絹と書いてあった。
○のところの字は、石偏に平凡の凡だ。辞書で見ると、ドーサ引きをしたものとある。
つまり、にじみ止めのドーサ引きをした絹の画布だという事だ。
日本ではどうなんだろう。高くて面倒そうだなあ。
こういうのは中国のよいところだと思う。やはり書画の国だ。
しかし、絹の画布に書くのは、未知の世界なので、どうなる事やら。

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2009年02月02日

12年モノのプーアール茶

深センの羅湖という香港との玄関口になるところ、駅とか税関とかが
立ち並ぶ賑やかなところだが、その一角に茶葉世界というところがある。
シャングリラホテルのすぐそばだ。ビルの2階フロア全体が茶葉屋さん街に
なっている。卸屋さんだそうだが勿論小売もしてくれる。
こういう場所は、北京にも上海にもあって、好んで良く行く。
いろいろなお茶があって勉強になるし、珍しいお茶が手に入るのいいのだが
問題は、どこで買ったらいいか分からないという事だ。
みるだけでは、どこも専門店らしく、よさげなので決め手がない。
どこ地方でとれたどんなお茶が欲しいと最初から決めていていれば、まだ
絞り易いし、何時も行くお馴染みの店があれば尚いいが、ぶらぶら行った
だけでは、百軒以上もありそうな店でどうしていいか分からなくなるのだ。
それで今回は、プーアール茶を買おうと一応決めていた。
茶道具なども見ながらぶらぶらしていると、プーアール茶を積み上げた店が
いくつか目についた。その中で、常連さんらしい、初老の人が茶を飲みながら
話し込んでいる店があった。常連さんがいるくらいならいい店なのかなと
思い、店に入って茶を見ていると、いろいろ説明してくれた。
プーアール茶は古ければ古い程、良いそうだが、見せてもらうとやはり
古いものほど、見た目にも明らかに違っていて年代に応じた味がある。
どうもキリがない世界でもあるようだ。
それで、味も見て、外観も見比べながら、値段も頃合な12年モノにした。
これをじっくり味わってみて、この道も少し奥に入ってみたいと思い始めた。

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毎週月曜は、こだわりのモノの話です。
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2009年01月26日

桂林の巨大扇子

先日、深センに行った時に友人に扇子を貰った。
「田舎に帰った時に扇子をお土産に買ってきたよ」、「ありがとう」という
軽い気持ちだったのだが、持って来たのを見て驚いた。
巨大だ。長さが1M近くある。という事は広げると2M近いという事だ。
田舎が桂林という事で、「桂林」の山水が描かれている。
私が、水墨画が好きだというのと水墨画を習っているというのを知っている
ので買ってきてくれたのだ。
桂林は風景天下第一、「甲天下」を自認する土地柄だけに、こういうのを
お土産に売っているのだ。

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画の技量はどうだろう?
これなら私の方が上手だといいたいな。
でも、あなどれないところもあるのかな?
「桂林」に行ってから、かなりの時間が経つので記憶が薄れつつある。
思い出して、又画に描いてみようと思った。

それにしても、どうやって持って帰ろう。いっそ置いてこようか。
色々考えたけど、結局持って帰った。

それで、こんな大きなのじゃないけど、扇子を自作するのも面白いかなあと思った。
その内、自分で字と画を描いた扇子を作ろう。

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2009年01月19日

石濤、八大山人の画集

ある日、古本屋を覗いていたら、石濤という名前が目についた。
石濤と八大山人という人の画集だ。値段を見ると400円均一と書いてある。
大判の画集で素晴らしい画ばかりだ。何という安さだと思い手に取った。
それで、まだいろいろ見ていると、良い本が沢山ある。
りっぱな画集や稀覯本ばかりだ。幾つか手にとってやっぱりどこかおかしい
と考えた。こんなに安いはずはない。それで価格を展示しているプレートを
もう一度良く見ると4000円だ。「やっぱりなあ」と思い、一応全部戻したが
この「石濤・八大山人」という画集はやっぱり良い。離し難い。
「今は、石濤の本だったら古本でしか手に入らないし、この値段なら良く考えたら
安いではないか」と思いなおし、買う事にした。
石濤も八大山人も共に明朝が清に滅ぼされる時の明朝の王族に繋がる出自だ。
そして明の再興を願う儚い夢を持ちながら世を捨てて画に生きていた人たちだ。
しかし、単に孤高とか達観とかの世界に生きていたのではなくて、強い自我の
世界があったように思う。
独自の画の世界を創って、その道を貫いていたそうだ。
「常に優しい景色と、優しい人がいる」ように私には思える。
こういう画を描けるようになって、こういう画境に入りたいものだ。
山はやっぱり「黄山」の画が多い。
こうなったら、又、「黄山」に行かないといけないなあ。
こういう画の世界を頭に入れて行かないと、景色も通りすぎるだけだ。
しかし、とりあえずは真似ることから始めよう。

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2009年01月12日

篆刻の道具

水墨画とほぼ同時期に篆刻も習い初めていた。
画の方もなかなか上手にならないが、篆刻は更に酷いものだ。
篆刻というのは、味のある字を裏向きに書けて、その字を
味好く彫れて初めて出来上がるのだが、裏字はおろか、表字も
ちゃんと書けないのがなさけない。
老師は普通の漢字を見ただけで、篆字を思い浮かべて、しかも
そのまま、裏字で書いてしまう。恐るべしだ。
よく篆刻の本にあるように、紙に書いて、裏返して、それを
石に転写するような面倒な事はしない。
それで、字も練習しながらではあるが、時には師の画いた字を
そのまま彫り、時には師の字を真似て画き、時に自分で篆字を
調べて書くというやり方で彫っている。
道具は簡単だ。
石は日本で買うと高いので、中国に行った時に買う事にしている。
ガラスにサンドペーパを敷いて、石の表面を平らにする。
平面度が大事なのでガラスを使うとやり易い。最近は厚手のガラスが
ないのでガラス屋に特別注文した。
荒仕上げの後、1000番位のサンドペーパで仕上げをして表面に
傷がないようにしないといけない。
準備はそれだけ。石に字を書いて刀で彫る。
刀は中国で買ったものだ、いろいろ使ってみるが、なかなかしっくり
あったのが見つからない。老師のように、味がでるところまで
字を彫りだすのは何時になったらできるのだろう。
細くて大胆な線が出ないんだよなあ。
時々歯ブラシでゴミをとりながら、朱泥で押してみて確認する。
この朱泥も中国で買ったものだ。朱泥は中国のものが安いし、色も
良い。品質も悪くないので愛用している。
こういう道具を見つけて買って帰るのも中国の旅の楽しみの一つだ。

道具はこんなの。

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途中の刻印。まだまだ時間がかかるね。

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